トータルビューティー化・成功した美容室は何が違うのか?

好循環を生む2つのポイント

福岡県春日市のサロン『Rassic』はトータルサロンとしてヘア・スキンケア・ヘッドセラピー・ネイルをはじめ15種類以上のメニューを展開。高い再来店率と店販比率を誇り、県内外から同業者が見学に訪れるほど。トータルビューティーサロンの成功例として注目されているサロンです。

今回、豊富なメニュー展開とその促進方法について田中貴子代表にお話を伺いました。

田中貴子(たなか たかこ)
1971年1月生まれ。福岡県春日市出身。福岡美容専門学校卒業後、都内のサロンに勤務。多方面での活動を経て2004年福岡市内にてRassicを開業。2009年、現在の所在地である春日市に移転。独自のヘッドセラピーにも多くのファンを持ち、県内外で講習会を主宰している。

Q.サロンをトータルビューティー化された理由についてお聞かせ下さい

A.お客様の年齢層は20代-40代と幅広く、ライフスタイルの変化に伴うニーズの多様化を肌で感じてきました。従来の美容室のメニュー構成のままでは対応できないと考えたことが、トータルビューティー化のきっかけです。当店『Rassic』は「あなたらしく / あなたらしさ」をコンセプトとしていて、店名の由来でもあります。サロンで提供するメニューを通じて、お客様”らしく”あるお手伝いをしたい。そのための手段として15種類を超えるメニューがあります。

『Rassic』で提供されるメニューの例。これらはほんの一部

1.店内のエリア分けが新規客獲得に一役

ニーズの数だけメニューを豊富に展開する『Rassic』。フェイシャルやネイル、フットケアをはじめとするメニューのエリアは個室化されており、プライバシー性を確保。同じフロアにありながら、カットやカラーといった従来の美容室メニューのエリアとは区別されています。

(左)セット面/(右)フェイシャル・ネイルなどを施術するリラクゼーションルーム
この他、セルフケアレッスンのスペースや、キッズルームなど合計7つのエリアを備えている

Q.ケアメニューを個室で行うことで、お客様の心理的負担を減らすことができますね。
このエリア分けにより、他にどのようなメリットがありましたか?

A.部屋を分けたことで、髪以外のきっかけで新規客を獲得できるようになりました。
例えば、ネイルだけでいらっしゃった新規のお客様が次回はカットの予約をされたり。もちろん、その逆のパターンも多いですね。

サロンと顧客・双方にメリットなセット

『Rassic』ではメインのメニューにプラスしてビューティーメニューをお得に受けられるセット『Fix beauty』を展開。例えば、写真のようにフェイシャルの施術中にネイルメニューを受けられるというもの。通称「ながらビューティー」。セットの組み合わせも豊富に用意しているため、常連客にも髪以外の来店動機が生まれます。

Q.セットメニューは客単価アップ/来店サイクル短縮化に効果的ですね。お客様の反応はいかがですか?

A.限られた時間を有効に使えると好評です。例えば1日でフットケアとネイルの専門店に行く場合、当然2店を訪れなければいけません。そこで消費者の方が感じるのが「時間がモッタイナイ」ということ。フットケアをしている最中「両手は空いているのだから、今この時間にネイリストに来て貰えたらな」と感じたことのある方は多いそうですよ(笑)もちろん、別々のお店だとそれは不可能ですよね。

当店の場合はそれらを同時に行えるので、お客様に時間を有効に使って好きなビューティーメニューを楽しんで頂けます。

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