茂原市で、ミュージシャンっぽい店販の達人に遭遇!

実は1940年、創業の老舗サロン

どうも、CHIAKIです! 先日、こちらの先生に取材させていただきました。パッと見、日本人ばなれした印象の御仁。『文化美容室』のオーナー、小倉駒三さんです。

なんかちょっとミュージシャンっぽいビジュアルで、カルチャーの匂いもしてくる先生です。しかもサロン名は、『文化美容室』。「絶対、何かある!」と記者魂に火がつきました。『文化美容室』は、千葉県茂原市に3店舗構えるサロンさんです。創業は1940年。かなりの老舗サロンですね。ちなみに小倉オーナーは3代目なのだとか。

大人客は接客サービスを受けるプロ

小倉オーナーは、店販の達人としての顔もあるのだそうです。最近のオススメは、育毛アイテムだそう。しかも女性の薄毛、細毛に特化した製品なのだとか。「ズバリ、店販をオススメする際のポイントは何ですか?」と質問すると、間髪入れず、「お客様の立場になること」と返ってきました。

小倉さんいわく、「育毛製品をお求めになる世代というのは、女性の場合、40代からの大人客です。大人世代の方々はサービスを受けるプロですよね。そこを見落としてしまうと大きな失敗をしてしまいますよ」。なるほど、サービスを受けるプロかー。確かに大人世代のお客様は、いろんなお店でサービスを受けた経験が多いっすもんね。

しかし、具体的にどう提案すれば商品は動くのだろうか。

「売ろう」は直観的に必ずバレる

そんな私の顔に書いてある「?」の文字を察してくれた小倉さんは、こう付け加えてくれました。「例えば、ボクなんか車によく乗るんだけど、ガソリンスタンドに行くと、スタッフさんがガソリン入れて手際よく窓なんかを拭いてくれた後に、よく言うセリフがあるんですよ。

『あ、ちょっとエンジンルーム、見てみましょうか?』って。こちらからすると、『あー、きたきた』みたいなね(笑)。このスタッフの人、何かボクに売りつけようとしたいんだろうなみたいな(笑)。

お客さんって、そういう接客されると直感的にわかっちゃうんですよね。それで、『もう絶対売りつけられないぞ』って拒否モードに入っちゃう。こうなるといくら良い商品やサービスがあっても受け入れてもらえないんですよね」。

確かに、ガソリンスタンドに限らず、そういう経験ってあるなー。小倉さんいわく、美容室でのよくあるNGシーンの典型例としては、「若いスタッフさんが自分より一回り以上、上のお客様に、配合成分の話を説明すること」なのだそう。

「誤解してほしくないのですが、成分の説明をすることが悪いわけじゃないんですよ。言いたいのは、お客様がそれを求めていないのに、とうとうと成分の説明をしても意味がないということです」。

小倉オーナーによれば、「そのためには、まずはお客様が商品の説明を聞きたくなる状況をつくらないといけない」という。

では、その状況はどうつくるのでしょうか。さらに小倉さんはこう説明します。「とにかく、始めは聞き役に徹することですよね。そのお客様の日常での出来事や、趣味の話、子供の話、とにかくすべてに耳を傾けて聴くこと。そこまでして初めてお客様は『この人、わたしのことを親身に考えてくれるんじゃないか』って思うわけです」。

聞き役に徹した先にある“化学変化”

お客様のお話をずっと聞き続けた先に信頼の芽が生まれるわけですね。小倉さんいわく、そこまでいけばお客様には、「この子、こんなに私の話を聞いてくれたんだから、ちょっとは何か話を聞いてあげようかしら」という化学変化が起きるのだそう。

確かに、プロとは言え、一回り年下の人からそれっぽい商品説明を聞くよりも、愚痴のひとつでも聞いてもらったほうが親近感はわきますよね。心理学的には、これを「返報性の法則」というのだとか。

さらに小倉さんがスゴいのは、ここから。

自分が話す側に立った場合でも、商品の話からは入らないのがポイントだと話します。例えば、今イチオシの育毛製品をオススメする場合なら、「〇〇さん、ちょっとこの香り、よくないですか?」と言って、シャンプーの香りをかいでもらうのだそう。今、オススメの育毛シャンプーの香りは、さわやかなハーブ系のフレーバーで、ちょっと嗅いでみただけで、スゴく癒される気分になるのだそうです。

そういう一発でわかる特長を活用するわけです。さらに香りを試してみたお客様には、「〇〇さんのお話をお聞きしていたら、ちょっとお疲れかもしれないと思ったので、せめてシャンプーの香りだけでも癒されないかと思いまして」と付け加えるのだそう。この流れだと、確かに「そのシャンプーの香り、癒されるわね」となりそうですよね。

しかもサロンでは、そこで店販を売らず、まずは育毛メニューを売ってしまうというからビックリです。店販は、あくまでその後。ちなみに現在、この製品の店販リピート率は、驚異の92%だそうです。

9月15日発売の「経営とサイエンス」2020年10月号では、小倉オーナー率いる『文化美容室』の育毛メニューから店販への動線戦略を取材しています。さらに詳しい内容を知りたい方は是非ともご覧いただけたら嬉しいです!