若手オーナー それぞれの出店ストーリー(2)「物件探しは早めの行動が大事」

※3組の若手オーナーが新規出店を成功させるまでのストーリーを3回に渡って紹介していきます。新規開業を考えるプレオーナーの皆さんに役立つアドバイスもお聞きしました!

ワークライフバランスを重視した物件探し

第2回でお話をお聞きした東 龍亮さん、西岡知美さんは、2019年3月に京都府京都市に『kiitos』をオープンしました。仕事と生活のバランスが取りやすい地元エリアを中心に物件探しを行った2人。物件探しにかなり時間がかかったそうですが、今はカウンセリング力の高さが評判のサロンとなりました。

お客様とじっくり向き合えるサロンをつくりたい!

東さんと西岡さんは同じサロンで出会いました。間もなく意気投合し、2年ほどで結婚。ほどなく2人で店を構える夢を持つようになりました。京都出身の2人が思い描いたのは、ワークライフバランスが取りやすい地元から近く、1人ひとりのお客様とじっくり向き合えるようなアットホームなサロン。独立に当たっては2人が勤めていたサロンのオーナーが協力的で、そのオーナーの紹介で『kiitos』を手掛けてくれた店舗デザイナーと知り合い、店づくりについてイメージを膨らませていきました。

イメージの違いがバランスの良い空間づくりのヒントに

2人の思い描くサロンは異なっており、東さんはモノトーン調、西岡さんは大好きな北欧テイストが詰まった空間。店舗デザイナーのアドバイスで、若くこれから客をつけていく東さんが自分の個性を発揮しやすいようにと、北欧テイストだけでは甘くなるところにアイアン素材やヴィンテージ家具などを加え、甘×辛のバランスを取る方向で意見をまとめていってくれたそうです。

開業資金の調達より難航したこと

それと同時に開業資金を調達するため、地元の銀行に相談しに行きました。地元での開業、西岡さんのスタイリスト歴が長いこと、自己資金が多かったことから、スムーズに融資を受けることができましたが、難航したのが物件探しでした。

「エリアを絞ったこと、駅から徒歩で来店できる圏内がよかったこと、20 坪前後で手頃な価格ということで、該当する物件がそもそも出てきませんでした(苦笑)。元々、京都は手頃な物件が少ないと覚悟をしていましたが、難航しました」(東さん)

オープンを2019 年頭と予定していたため、前年の10月を過ぎて焦っていたところで出会ったのが今の物件。元は居酒屋で、駅からやや遠いのがデメリットでしたが、広さと家賃のバランスがよく契約。

出店検討中の方へ
物件探しにまつわるアドバイス

「結局、オープンは3月に伸ばしましたが、それによって融資の再手続きに手間取ったりしたので、物件探しを甘く見ていたなと反省しています。これから出店を考えているプレオーナーさんには、早め早めに動いてとアドバイスしたいですね」(東さん)

集客方法と今後の目標

2人が考えたサロン像は、オーガニックカラーやヘッドスパなどのエイジングケアメニューを充実させること、髪の悩みやなりたいデザインについて、マンツーマンでじっくり向き合える時間をつくること。集客に関しては、集客サイトへの掲載と共に、地元密着店ということでポスティングなどに力を入れているそうです。

「もう1 店舗出店という夢を持っているので、既存のお客様を大事にすると同時に、これからは新しいお客様のニーズもつかんでいきたいです」(東さん、西岡さん)

Profile

東 龍亮(kiitos)

1993年京都府生まれ。京都理容美容専修学校卒業。最初に働いた店で西岡さんと出会う。計2店舗を経た後、出店準備のため、2018年末に2店舗目を退社。2019年3月1日、『kiitos』をオープン。

西岡知美(kiitos)

1981年京都府生まれ。アミューズ美容専門学校卒業後、京都のサロンで17年勤務。店長職を経た後、2019年に退社し、同年3月1日、『kiitos』をオープン。

お2人の詳しいエピソードや、開業資金、出店までの期間などの詳細は、3月18日発売の『経営とサイエンス』特別編集MOOK『美容室店舗デザインBOOK』で読むことができます! ぜひ参考にしてくださいね。

単行本詳細


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