ママ美容師だからできる! お客様が通いたくなる美容室づくり

産休や時短
それでもお客様が通い続けるシステムづくり

チームワークにより産休や時短勤務を実現している『RISPLENDERE BROLETTO (リスプレンデレ ブロレット)』。後半は具体的にどのような体制づくりに取り組んでいるのかお話を伺いました。

Q.スタッフの方が産休を取得する際のフォローについてお聞かせください。

A.初めにサロンからお客様宛にお手紙で産休のお知らせをお送りしています。この際に大切なのは「当該スタッフの産休を応援します」とサロンとしての姿勢を明確にお伝えすること。「必ず戻ってくるんだ」と感じて頂くことが、施術者不在による不安緩和になると考えています。

宣伝用に作品撮りをする袖山店長。
復帰後すぐに第一線で活躍できる点が、スタッフのモチベーションアップをより高めている。

サロンからのお知らせと並行して、スタッフ本人からも直筆のお手紙とお電話で産休をお知らせします。復帰する際も同じようにご連絡を差し上げています。

お客様との密なコミュニケーションで産休への不安解消に取り組む鶴巻代表。サロンが産休応援を表明することで、スタッフとしても復帰しやすい社風を形成しました。

しかし、担当者不在の時期に懸念するのは失客の可能性。この点について伺うと、前半冒頭でも触れた「チームワーク」の詳細が見えてきました。

スタッフ全員指名したい!がキーワード

Q.スタッフの産休中、お客様の来店頻度等に変化はありますか?

A.産休中も変わらず来店して下さるお客様がほとんどです。私(鶴巻代表)が目指しているのは「ブロレットのスタッフなら誰でも指名したい」と感じて貰うこと。そのため、担当ではないスタッフが施術していても顧客満足度に変化はないと考えています。

Q.具体的な取り組みについて教えてください。

A.技術面では、スタッフ全員で向上に取り組んでいます。

また、接客面ではお客様の立場になって考えた時、担当者による接客の「違い」をなくすことを徹底しています。例えば当店ではカウンセリングでメニューを決めた際、施術前に必ず当日掛かる金額をお伝えしています。接客でルーティン化できる部分は統一することで「あのスタッフさん(産休中)の時はこうしてくれたのに・・・」という不満点がなくせると考えています。技術は大切ですが、実は接客面での細かな「違い」の積み重ねが失客の要因になってしまうのではないでしょうか。

産休・時短勤務制度を完備し、自身もそれらを実践しながら経営との両立を実現している鶴巻代表。その根底には「当店のスタッフには自分が感じた葛藤を味わってほしくない」という願いが込められていました。

『経営とサイエンス』2020年5月号連載「生涯現場主義」では、『RISPLENDERE BROLETTO (リスプレンデレ ブロレット)』の1日に密着。ママ美容師だからこそ実現できる「お客様が通いたくなる美容室づくり」の全てをご紹介します。4月1日の発売にご期待下さい。

取材後記

2020年4月には新卒スタッフの入社が決定している『ブロレット』。鶴巻代表には「新しいスタッフにも”子育てと美容に全力で取り組む先輩の姿を見てかっこいい”と感じて貰いたい」と意気込みを語って頂きました。

地方都市では人口の県外流出が問題。新潟県もその例外ではありません。同サロンのような働きやすい環境づくりにより、美容師を目指す若い方々が「地元で働きたい」と思える、地方の課題解決のモデルケースへと発展していくのではないでしょうか。

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