地元密着型の美容室が実践する 働き方改革

美容師の週休2日制が生んだ好循環

Q.週休2日制を導入されたきっかけについてお聞かせ下さい。

A.美容師の働き方を見直そうと考えたからです。美容師は「休んではいけない職業」ではないと思います。例えば会社員の方が土・日に休むのがスタンダードであるように。

Q.お客様の反応はいかがでしたか?

A.「よくやったね」というポジティブなお声を多く頂きました。導入にあたりクレームや顧客離れなどの不安がありましたが、実際にはそのようなことはありませんでしたね。

緑の丸で囲んだ日にちが定休日

週休2日制が予約にも好影響

『MOCCA』では以前から次回予約を取るお客様が多く、安定したリピート率を獲得していました。週休2日制導入後にはその割合が増え、次回・次々回まで予約を取るお客様が増えたと山口代表は語ります。

チームワークやスキルアップにも変化

Q.週休2日制を導入して、スタッフの皆様に変化はありましたか?

スタッフ全員がチームワーク良く働く様子

A.当店は元々チームワーク良く働いてきましたが、「同じ休みの日に向かって働く」という習慣により全員のモチベーションの一致がより強固になったと感じています。また、先程お話したようにスタッフが皆勉強熱心なので月・火に休むことで興味のある講習を確実に受けられる。スキルアップにも役立っています。

週休2日制だけでなく社会保険完備、産休制度も整備し働きやすさに取り組んでいる山口代表。「技術を磨くために休みを削る」という価値観ではなく、ワークライフバランスの取れた美容室づくりがスタッフ、お客様の双方にメリットを生んでいます。

経営とサイエンス2020年4月号「生涯現場主義」では山口代表の技術への向き合い方やスタッフへの想いが込められた『MOCCA』の1日を誌上ドキュメント。3月1日の発売にご期待ください。

取材後記

美容室『MOCCA』の内装は山口代表の手作り

内装から店販商品を入れる紙袋まで「サロンに足りないものは自分でつくる」がモットーの山口代表。お客様から「今度はどんなものを作ったの?」と尋ねられることがあるのだそう。DIYでお客様と一緒にサロンの変化を楽しむことが、ブランディングとしての役割も担っているように感じられます。誌面では「手作り」のサロンの空間もお楽しみ下さい。

シェアする