都市部の方が男性美容師の高齢化問題が深刻?!

なぜ?都市部の高齢・男性美容師の深刻な事情

宮川さんのようにサロンオーナーというスタンスをやめて一スタッフに戻った方、あるいはサロンブランドを後輩に譲ろうとしている方、自店を分割していくつかのブランドとして手放そうとしている方、はたまた後継者がいなくて困っている方…。日本の男性美容師の歴史は案外、長くはないのです。そう考えると、ある意味、今いる60代の先輩方が、これからのベテラン美容師の生き方像をつくっていくのではとも思えます。オーナーの綱島さんは言います。

「宮川さんのキャリアをリスペクトしているから、一緒に働いてほしいとお願いしました」

そこには40年以上、表参道界隈で働いてきたからこそ言えることを、同じ場所で働く後輩たちにも残したいという綱島さんの考えが見え隠れしています。

表層的なトレンドの奥にあるもの

綱島さんはさらに続けます。

「宮川さんがサロンにいてくれることは、店長はじめ2人いる20代のスタッフたちにいろんな化学変化を起こしてくれるんです」具体的にどんなことなのだろうと考えていると、例えばトレンドを追ったヘアスタイルを提案するなら、断然、若い子のほうがいいし、それなら、若い子だけでやっているサロンのほうがいいはず。
でも、オシャレを提案するなら、表層的なトレンドの奥にある文化的な側面も必要になってくる。綱島さんからはそう返ってきました。

なるほど、トレンドとオシャレとは似て非なるものなんですね。時代的にも、大人世代には、上っ面よりもリアルガチな本物を求めるニーズも増えてきています。彼らのサロンの今後がとても気になるところです。

美容室『WHITE』店長・樋口千尋さん

最後に上の写真は、店長の樋口千尋さん。ピュアな笑顔が素敵です。今年29歳。樋口さん、綱島オーナーの言うオシャレなヘアスタイルを20代のうちに極めてくださいね、期待しています!

シェアする